お悩みアーカイブ 20
*** 40代 女性***
小学3年生の男の子を持つ母親です。
宿題や塾など、毎日のやるべきことをやらずにダラダラとした態度になってきて心配です。
スポーツはまだやる気を出しているみたいですが、そのほかの事にはやる気をなくしてきているようです。
私自身が几帳面できっちりしていないとダメな性格なので、
こどものそのような生活態度が余計に我慢できないのかもしれません。
子供に多くのことを望んでいるつもりはありません。
言われなくてもできることを増やせるようになってほしいのです。
だらだらとして時間を無駄にしてほしくはないのです。
子供に言っても無理なことでしょうか?
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こんにちは。
子育ては大変なことです。お察しします。
言葉は悪いですが、小学3年生の男の子は一番中途半端な時期だと思います。
幼稚園児のような部分もあり、高学年へと成長している兆しもあったりで、
どちらに照準を合わせていけばいいのか迷うところです。
ただし、乳児と違って親が何もかも世話しなければいけないということではありませんので、
親の方が少し距離を置く感覚を身に着けていくことも必要だと思います。
それは精神的な面でも同様で、何もかもこちらが指示してその通りにやらせるということから
考え方を変えていかなくてはいけません。
それはこれから高校3年生まで、年々少しずつ距離を置いていく訓練を親の方がすべきことだと思います。
あなたの場合も、「お母さんの言うとおりにやっていれば間違いないのよ」という気持ちが根底にあるのだと思います。
ですから、子供が少しでも自分のルールから外れると気にかかるのでしょう。
小3とはいえ、一人の人間です。
好みもあり、考え方もあります。
それはあなたとは違う場合が多いこともあります。
あなたがいいと思うものを全て子供も納得できるわけではないでしょう。
しかし、親が子供よりも長けている部分は「経験してきた量」です。
子供だけでなく、大人に対しても説明をしたり、
納得させるには「実際に起きたこと、あったこと」を話してあげるのが
相手にとって、心情的にも判断がしやすいものです。
宿題をさせるにしても、それが「やらなければいけないことだから」というだけでは説得力に欠けます。
自分が子供のころ、宿題をやったおかげで、またはやらなかったせいで経験したことを話してみましょう。
多少、脚色しても構いません。
宿題をすることに対してのストーリーを話すことで、「意味」「意義」のようなものを見出せます。
「やらなければいけないことだからやるんだ!」というのは、
「漫然とやりなさい」と言っているようなものですから、
たとえ子供でも受け入れがたいものです。
あなたの話を聞いたうえで子供がどう判断するのかは、
ある程度子供に委ねてもいいのではないでしょうか。
「時間を無駄にせず、きっちりとやってほしい」というのは、
あなた自身を満足させることが前提になっているように思います。
あなた自身も毎日が忙しく、子供に十分時間を割ける状態ではないのは理解できますし、お察しします。
だからこそ、何もかも自分の思い通りにやらせることに無理が生じてくるのです。
本人の判断や考え方に任せることを少しずつ増やしていきましょう。
そして、「あれをしなさい」「~はできたの?」と命令調ではなく、
手一杯のあなたを「助けてほしい」という表現にしてはどうでしょうか?
子供はお母さんのことが基本的には好きですから、
困っているお母さんをこれ以上困らせたくはないと思うでしょうし、
それがやらされているのではなく、「自分の意志でやっている」という気持ちにさせますし、
子供を精神的に成長させることにもつながるはずです。
そして、「これは理解させなくてはいけない」という大事なことは、
少し時間をとってしっかり話をして、子供を納得させましょう。
その際は、理屈だけではなく子供の考え方も一旦受け入れて、
一緒に答えを導いていくように話をしてあげましょう。
子供に限らず、一見すると人のやり方が効率が悪かったり、だらだらしているように見えても、
本人なりのパターンや段取りがあることも多いのです。
「ルービックキューブ」という遊具をご存じだと思いますが、
そばで見ていると、到底色がきれいに揃いそうにないと思われていても、
突然、色が揃いだしてきますよね。
あなたには理解できないことでも、本人には見えていることもあります。
色の揃え方も数多くあるようです。
「十人十色」で、人には人のやり方があって当然です。
「そんな考え方おかしいよ」「そんなやり方、下手だよ」と思っていても、
自分のやり方がすべて、ほかの人にも当てはまるわけではないですし、
自分はうまくできても、ほかの人には非効率的であったりもします。
あなたのように几帳面でしっかりしている人は余計に人の”あら”が目に付くものです。
自分の思っている通りに従わせることが人を導いたり、アドバイスすることではなく、
相手が気づいていないような点をあくまで "紹介"するように話してあげ、
肝心なポイントで "軌道修正" してあげることだと思います。
まずはあなたが経験してきたことをベースにして、子供と一緒に答えを探してみましょう。
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