お金のしくみ 1
「お金」って何?と聞かれたら、お札や硬貨のことを思い浮かべますよね?
でも、あれらは「お金のしくみ」を利用する「道具」のことであって、お金そのものではないんです。
では、「お金のしくみ」とはどういうものでしょう?
お札や硬貨のない大昔は物々交換をしていたはずです。
例1です。
Aさんはお米があるけど水がないので、水を欲しがっています。
Bさんは水があるけどお米がないので、お米を欲しがっています。
両者が納得すれば、お互いに必要なものを交換して取引成立です。
例2です。
Aさんは来月お米を手に入れることができますが、今は手元にありません。
しかし今、水が必要です。
Bさんは今、水がありますが、お米も欲しいと思っています。
そこへ、お米も水も持っているCさんが登場しました。
困っているAさんのためにCさんはBさんに対して、
「Aさんは来月お米を渡すと約束しているから、水を渡してあげて。私が保証するから。」と言いました。
Bさんは、Aさんが約束を破っても、最悪Cさんからお米をもらえると考え、
Aさんに水を渡します。
これで一旦取引は成立です。
さて、ここで大事なのはBさんはCさんを「信用して」水を渡し、取引を成立させたということです。
「信用」が基本になっていることを覚えておいてください。
では、上の例を現代に置き換えてみましょう。
Aさんには来月100万円入ることになっていますが、Bさんの商品が今、必要です。
そこでAさんは銀行であるCさんに頼んで、「Aさんには来月必ず100万円が入るので、Aさんに商品を渡してあげて」とBさんに言ってもらいました。
Bさんは銀行であるCさんを信用しますので、Aさんに商品を渡しました。
(実際にはAさんがBさんに対して「約束手形」を発行するのですが、約束手形は銀行の信用が裏付けされていますので、根本は上の例と同じです。)
つまり、「信用」に基づきお金や商品のやり取りが行われるということです。
お札や硬貨は、日本銀行や政府が発行するので両者の信用が裏付けされています。
ですから、私たちはいちいち銀行を介さないで、お札や硬貨によって取引ができるのです。
お札自体は紙ですので、何の価値もありません。
お札や硬貨は日本銀行や政府の信用が付いているので、みんなが使用しているのです。
ですから、お札と硬貨は道具であって、「お金」そのものではないのです。
次回につづく….
コメント
信用が大事だということがとてもわかりました。ありがとうございます。お金のしくみ勉強になります!
恥ずかしながらお金の勉強はしてこなかったのでとても勉強になります。ありがとうございます!信用の大切さを改めて認識しました。